こんにちは、ソラノ(@tokusatu_sorano)です。
「劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME」を見てきたので、熱が冷めないうちに感想を書きたいと思います。
まず率直な感想なのですが、大変素晴らしい映画でした!
そしてキャストやスタッフの方々に「本当にお疲れ様でした!」と伝えたい。
素直にそう思ってしまうほど、「仮面ライダーゼロワン」という作品を大切にした映画でした。
今まで数々の劇場版仮面ライダーを見てきましたが、個人的にはトップクラスの面白さだったんじゃないかと。
まさに「仮面ライダーゼロワンの集大成を見せてくれた」という、なんとも言えない感動がありました。
それぞれのストーリーや、キャラクターの感想を「ネタバレ無し」で語っていこうと思います。
ストーリーについて

ストーリーは至ってシンプルで、AI技術を使って信者を集め、楽園を作ろうとしているエスの暴走を止める、残り時間60分の物語です。
事件に至る背景などを出来る限りシンプルにして、本編の仮面ライダーゼロワンが積み上げてきたキャラクター達の成長、そしてその先を見せてくれた最高の物語となっていました。
「人間とAI」のその先がしっかりと描かれている
本編の仮面ライダーゼロワンを見てきた人が求めているのは、本編のストーリーで描いてきた「人間」と「AI」、そして「飛電或人」と「滅」「イズ」はどのように共存していくのかといった、その先なんですよね。
今回の劇場版はその部分をしっかりと描いてくれていて、本当に嬉しかった。
ナノマシンなどの新しい技術は登場していますが、各キャラクターが自分たちの持ち場で、出来る限りを尽くして協力していく姿がたまらなくカッコよかった。
エスの目指す楽園も、予告を見た時点で楽園という言葉から大風呂敷を広げていて、途中で畳めなくなりそうなテーマだなと思っていたのですが、全くの杞憂でした。
新しい人間の悪意の形を丁寧に表現
ネタバレになるので詳しく書けませんが、しっかりと本編で描いてきた「人間の悪意」に沿ったテーマを扱っていて、ゼロワンの世界にピッタリな表現でした。
エスが作ろうとしている「楽園」がストーリーの肝となるのですが、その展開が本当に素晴らしい。
この「楽園」という言葉が、映画を見た後に確実に印象が変わると思います。
或人とイズのその後の展開も丁寧に描かれていて、本編での出来事がフラッシュバックしてくるような素晴らしい演出になっていました。
仮面ライダーについて

今回の劇場版では初期フォームがバンバン活躍するのですが、「やっぱりゼロワンのライダーは初期フォームが素晴らしいな」と改めて感じました。
最近の仮面ライダーによくみる「パワーアップフォームの大盤振る舞い」がほとんどなかったのが逆に良かったです。
やっぱり仮面ライダーゼロワンに登場するライダー達は初期フォームが一番カッコいい。
特に滅のように一貫して初期フォームを貫くのは、滅自身の強さを体現しているようで気に入っていたので、劇場版でも貫いてくれて本当に嬉しかった。
キャラクターについて
この映画の感想を書く上でほとんどのカタルシスは、全てこの「キャラクター」に集約されていました。
というのも本編から仮面ライダーゼロワンが描いていたのは、複雑な伏線があったり難解なパズルではなく「人間」と「AI」の心の在り方だったんですよね。
今回の映画が大満足に感じたのは、そういった本編で丁寧に描いてくれた「心の在り方」をしっかりと描いてくれたからだと思います。
大人になった飛電或人
本編で様々な困難を乗り越えてきた「飛電 或人」ですが、劇場版ではその成長をさらに感じさせる立ち回りでした。
それでも相変わらず自分の身を犠牲にしようとする自己犠牲的な姿勢は、本編から一貫して変わらないのが良かった。
まさに悲しみを背負った令和の仮面ライダーを体現してくれて本当に良かったです。
イズの演出に涙
ネタバレしてしまうのでイズについてはあまり書けませんが、ただ一言書くとすれば、
飛電或人とイズの物語が、やっぱり仮面ライダーゼロワンの核なんだなと再確認させてもらえたこと。
とにかく素晴らしい演出でした。
一番「仮面ライダー」だった不破諌
不破諌も本編から一切変わらず「一匹狼」で登場。
下手にエイムズに参加したりしなかったのが本当に良かった。
今回も組織ではなく「個人」として一人の仮面ライダーとして参加する姿から、彼が一番「仮面ライダー」らしい仮面ライダーだったように感じました(笑)
今回テーマが重く、登場人物も暗くなりがちだったので、少しコミカルで明るいキャラクターとして登場するんですが、それがまた最高に不破諌らしくてよかった。
コミカルに笑いを誘ったりしながらも、締めるところはしっかりと締めるという演出が、不破諌の良さを生かしていて本当に素晴らしいと感じました。
あの頃に戻ってくれた迅
迅も不破と同様に明るいキャラクターとして登場。
いろいろな葛藤を乗り越えて、再びあの頃の「迅」が帰ってきてくれたと素直に思えました。
このおかげで「滅」との差別化がより明確になり、親子という繋がりも強く感じられたのが良かった。
不破諌との共闘もアクションシーンの連続でカッコよかったです。
滅がひたすらにカッコいい
劇場版の何が良かったか聞かれたら真っ先に答えたいのが「滅」の存在です。
「滅」が大好きだった自分にとっては、こんなに丁寧に描いてくれて本当に感謝しかありません。
本編の最初から最後まで一貫して敵として描かれた滅ですが、劇場版では第二の主人公ではないかと思わせてくれるほど行動してくれます。
共闘もしますが下手に味方になっているのではなく、あくまで自分の信念に基づいて行動する。
滅は劇場版でもしっかりと「滅」だったのがたまらなく嬉しかった。
ほとんど単独行動だった滅が、みんなと並んで変身するシーンは本当に鳥肌が立ちました。
キャラクター達のその後が見れて本当に嬉しかった
その他にも、天津垓も陰ながらみんなを支える司令官的な役割が良かった。
映画の最後にメタ的な発言をするのですが、それが子どもたちに分かりやすく要約されていてストレートに良い言葉でした。
刃唯阿もやっぱり部隊に所属している方が生き生きして見えましたね。バルキリーのクウガを彷彿とさせるバイクアクションなども最高に良かった。
亡と雷は今回は一瞬の出演でしたが、出てきてくれて嬉しかったです。それぞれの持場で活躍しているのはやっぱり嬉しい。
ですがもう少し出番を増やしてくれたらもっと良かったなと感じました(泣)
エスがゼロワンに見事にリンクしている
仮面ライダー劇場版のボスキャラは、基本的に映画の中でしか生きられないというか、映画のために突然現れたみたいな展開が多いんですが、エスは少し違いました。
確かに登場や背景はそこまで詳細に描かれていないのですが、エスの行動理由や目的、キャラクターなどが丁寧に描かれていて本当に素晴らしかった。
劇場版でここまで敵のキャラクターに感情移入できたのは本当に久しぶりな気がします。
しかも「楽園」という突拍子もなさそうなテーマであるにも関わらず、その根幹はしっかりと仮面ライダーゼロワンにリンクしています。
新しい形の人間の悪意、そしてAI技術の使い方などが「仮面ライダーゼロワン」に密接にリンクしていて全く違和感を感じさせないのが良かった。
暗躍するアズに関しても必要以上に介入してこなかったことも「悪意の観念」のような表現で、とても良い演出でした。
劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME 映画の感想:まとめ
ということで「劇場版 仮面ライダーゼロワン REAL×TIME」の感想でした。

- 劇場版の仮面ライダー作品の中でもトップクラスに面白かった
- 仮面ライダーゼロワンのその後が見れる
- キャラクター達が変わらず一貫した信念で行動しているのが嬉しかった
- 全勢力が結集する姿がたまらない
- 滅がとにかくカッコいい。
- イズの演出は泣ける
- エスの目的や背景に感情移入できる
- 初期フォームの素晴らしさを再確認できる
とにかく大満足の作品でした!
書きたいことがネタバレにふれるものばかりなので、ふわっとした感想しか書けないのが残念ですが、
今回の作品は紛れもなく「仮面ライダーゼロワンのその後をしっかりと描いている」ということ。
そして本編で描かれてきた「テーマ」や「キャラクター」を大切にしていると感じられる作品だったことです。
この劇場版をもって「仮面ライダーゼロワン」が、自分の中で更に大切な作品になったことが本当に嬉しかった。
80分という短い時間の中で、仮面ライダーゼロワンの個性を活かしきったキャストやスタッフの皆様に拍手を送りたいです。
本当に素晴らしい作品をありがとうございました!
そして帰りの劇場内で、仮面ライダーゼロワンのスピンオフ「仮面ライダー滅亡迅雷」の広告を発見。

この劇場版のその後を描くストーリーということに加え、大好きな滅亡迅雷のメンバーが主役のストーリーなので、今から楽しみです!!